日本の入管法や難民を取り巻く理不尽な実態を、二人の青年を通し描く。日向史有監督が、高評を得た自身の同名短篇を基に、5年以上の取材を重ねて映画として発展させた、今観るべきタイムリーな力作。迫害を逃れて小学生の頃に来日したオザンとラマザンは、十代のトルコ国籍のクルド人。いつ入管に収容されるか分からない“仮放免”の立場で自由な移動も労働もできず、教育の機会さえ奪われているが、途方もない不安と闘いつつ夢を抱く彼らの日常を見つめる。